溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
私のベスト体重は四十六キロ。今、四十三だからあと三キロ。

一ヶ月で五キロ痩せたのだから、普通の生活が出来れば三キロ太るのなんて簡単だろう。

「はい」

コクリと頷くと、彼は続ける。

「その二、外で酒は飲まないこと」

遠回しにあの夜のことを責めているのだ。

苦い思いが胸に広がるも、小さく返事をする。

「……はい」

「その三、俺の会社で働くこと」

「遥の会社で?」

驚きで目を丸くする。

「仕事が見つかるまででいい。まあ、お前の監視も兼ねてるがな」

「……わかった」

もう贅沢は言ってられない。

彼の言う条件をなんとかクリアして、またひとり暮らしをするんだ。

そう覚悟を決めたところで、遥はさらに言葉を紡ぐ。

「その四……」

え?まだあるの?

驚いていると、遥は私の目を見てニヤリとした。
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