わたしと専務のナイショの話
会社を出たのぞみは、女の子が、異人さんや、いいジイさんや、ひいジイさんに連れられていってしまう祐人の唄を聞きながら、夜道を歩く。
「うーん。
ニンジンさんに連れていかれるのは、何番だったっかな?」
いや、いいジイさんが二番、ニンジンさんが三番とかじゃないですよ。
女の子は何処に連れ去られようとしてるんですか、と思うのぞみに祐人が訊いてくる。
「もっと、違う歌詞のがあったよな。
なんだっけな? のぞみ」
ひーっ。
名前で呼ばないでくださいーっ、と明るいカラオケボックスの光を見ながらのぞみは心の中で絶叫していた。
「うーん。
ニンジンさんに連れていかれるのは、何番だったっかな?」
いや、いいジイさんが二番、ニンジンさんが三番とかじゃないですよ。
女の子は何処に連れ去られようとしてるんですか、と思うのぞみに祐人が訊いてくる。
「もっと、違う歌詞のがあったよな。
なんだっけな? のぞみ」
ひーっ。
名前で呼ばないでくださいーっ、と明るいカラオケボックスの光を見ながらのぞみは心の中で絶叫していた。