わたしと専務のナイショの話
 うさぎより、俺ともふもふして、感謝しろっ、と思ったとき、早苗が笑った。

 のぞみではなく、早苗が告白を始めてしまう。

「私ね。
 本当は、ずっと京平さんが好きだったの」

 初耳だ、と思う京平の前で、樫山がビクリと肩を震わせる。

 早苗は京平を見つめて言ってきた。

「でも、貴方はいきなり、教員になって、田舎に行くと言い出して――。
 
 私、田舎は苦手なのよね」








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