キミのことが大好きだけど
2限目は、英語。
ここでもまた事件。
「…ね、ねぇ、有本さん。」
1限目と同じように、河野くんに話しかけられる。
さっきと違うのは、笑顔が引きつってるところかな。
「ん?どうしたの?」
言いにくいんだけど、と遠慮気味に、
「き、教科書忘れた…。」
気まずそうに言う河野くんがおかしくて思わず笑ってしまった。
「忘れすぎでしょ〜」
「いや、ほんとなんか今日はダメだな。」
いいよ、一緒に見よ。と言って机をくっつける。
こんな面白い人、このクラスにいたんだ。