彼の隣で乾杯を
「やりすぎですよ」車が発進すると運転席ののニコラスが顔をしかめた。
「これではユイコ様があなたの大事なヒトだとパパラッチが勘違いしたはずです。あなたはこの先違う女性との婚約を発表するのですからこれではユイコ様のお立場が」
「ゴメン、ユイコ。やりすぎた」
エディーもシュンと肩を落とし、私の隣に座るエディーの彼女も「ごめんなさい」と泣き出しそうな顔をしている。
この恋を成就させるためにエディーが奔走していたのを知っている私としては彼を責めにくい。
世界中は言い過ぎだろうけど、あちこちにデート相手がいるエディーが本命の彼女の信頼を得るために全ての女性たちと手を切っていたという話をニコラスから聞いていたし。
「協力をするって言ったの私だし、私もエディーの名前を出してしつこい男性の誘いから逃げたことがあったからお互い様って言いたいところだけどーーーでも確かに今のアレはちょっとやりすぎ感があるわね。これ、ひとつ”貸し”ね」
私は苦笑しながらエディーの肩を軽く叩いてやったのだ。
さて、何で返してもらおうか。ふふふと笑う私にエディーの顔色が悪くなっていったのは見ないフリ。ニコラスは仕方ないですよ、とため息をつき、地味顔日本人秘書と彼女はこくこくと何度も頷いていた。
ーーー
「私はここ数年間、ビジネスが絡んでいたから何度もエディーに仕事で会う必要があったし、知り合って早々にエディーのご両親を含めて家族ぐるみの友人関係になってたから余計に家族公認のお付き合いとかって言われちゃったんだけどね。でも今エディーの心の中にいるのは彼女だけだから」
「彼、彼女ができて由衣子のことは諦めてくれたんだ」
「エディーのあれは全部リップサービスだったと思うよ?イタリアの男気ってやつよ。エディーはちょっとやりすぎだけど、日本人女性って慣れてないから勘違いしちゃう女性が多かっただけ。私がかなり忠告したから今は落ち着いてるけどね」
「いや、由衣子相手のは御曹司のリップサービスじゃなかったよね。初めはホントに由衣子のことを好きだったと思うんだけど。それをリップサービスって言いきる由衣子ってすごっ・・・」
呆れ声の早希からの視線はスルーした。
「これではユイコ様があなたの大事なヒトだとパパラッチが勘違いしたはずです。あなたはこの先違う女性との婚約を発表するのですからこれではユイコ様のお立場が」
「ゴメン、ユイコ。やりすぎた」
エディーもシュンと肩を落とし、私の隣に座るエディーの彼女も「ごめんなさい」と泣き出しそうな顔をしている。
この恋を成就させるためにエディーが奔走していたのを知っている私としては彼を責めにくい。
世界中は言い過ぎだろうけど、あちこちにデート相手がいるエディーが本命の彼女の信頼を得るために全ての女性たちと手を切っていたという話をニコラスから聞いていたし。
「協力をするって言ったの私だし、私もエディーの名前を出してしつこい男性の誘いから逃げたことがあったからお互い様って言いたいところだけどーーーでも確かに今のアレはちょっとやりすぎ感があるわね。これ、ひとつ”貸し”ね」
私は苦笑しながらエディーの肩を軽く叩いてやったのだ。
さて、何で返してもらおうか。ふふふと笑う私にエディーの顔色が悪くなっていったのは見ないフリ。ニコラスは仕方ないですよ、とため息をつき、地味顔日本人秘書と彼女はこくこくと何度も頷いていた。
ーーー
「私はここ数年間、ビジネスが絡んでいたから何度もエディーに仕事で会う必要があったし、知り合って早々にエディーのご両親を含めて家族ぐるみの友人関係になってたから余計に家族公認のお付き合いとかって言われちゃったんだけどね。でも今エディーの心の中にいるのは彼女だけだから」
「彼、彼女ができて由衣子のことは諦めてくれたんだ」
「エディーのあれは全部リップサービスだったと思うよ?イタリアの男気ってやつよ。エディーはちょっとやりすぎだけど、日本人女性って慣れてないから勘違いしちゃう女性が多かっただけ。私がかなり忠告したから今は落ち着いてるけどね」
「いや、由衣子相手のは御曹司のリップサービスじゃなかったよね。初めはホントに由衣子のことを好きだったと思うんだけど。それをリップサービスって言いきる由衣子ってすごっ・・・」
呆れ声の早希からの視線はスルーした。