戯言
到達する直前の愛の告白は、悲鳴に近かった。


でもそれすらも彼は受け止めてくれる。


彼は達する直前に、「愛してる」と言ってくれた。


ベッドの上でお互いが口にする言葉は、いつも愛に溢れてる。


ただそれは、ベッドの上限定。


情事のあと、汗を流す為にシャワーを浴びると、ベッドから降りた彼の背中に「ねえ」と声を掛けてみた。


振り向きもしないで彼は「うん?」と聞いてくる。


わたしは分かってる。


ちゃんと分かってる。


ベッドを降りた途端に、
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