モテ期到来!?!憧れ上司とイジワル同期に迫られてます
取締役室に急いだ。


「失礼します。大変お待たせ致しました。」


取締役はデスクで仕事をしていたようで、急いで資料とコーヒーを渡した。


「片山部長の確認済みと聞いております。」

「わかった。ありがとう。」

「いえ、お待たせ致しました。」

「いや、大丈夫。」

「では私はこれで失礼します。」


一礼して頭を上げた。


「明日の夜は大丈夫?」

「あっ、はい。」

「悠菜は何が食べたい?」

「お任せします。」

「イタリアンレストランでいい?」

「はい、大丈夫です。」


イタリアンレストラン…………

今日、高井戸専務とランチした場所もイタリアンレストランだ。

偶然なのか?

一礼して部屋を出ていく。


「俺、初めて知ったんだけど……嫉妬深いみたいだから。」


最後に聞こえてきた言葉に確信した。

高井戸専務とランチした場所も知っているようだ。

聞こえないフリで部屋を出た。

取締役の本気度が伝わってくる。


『釣り合わない』


川島さんの言葉が脳裏を過ぎった。
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