ストロベリームーン
小春の指から生まれた快感の渦は世那の痺れた躰を下から上へ光の竜巻となって突き抜けていった。
少しの間だが世那は気を失っていたのだと思う。
目を開けると世那の横に体を横たえた小春の顔が目の前にあった。
「大丈夫?気持ちよかった?」
世那はうん、と返事をしたつもりだったが声が掠れて言葉にならなかった。
「お腹空いたね、料理してくる」
世那が小春を呼び止めるより先に小春はベッドからトンッと降りる。
小春の形の良いお尻がキャンドルに照らされる。
寝室からキッチンをのぞくと小春は裸のままで春巻きを巻いている。
世那はベッド側に落ちた自分の服を手に取ったが少し考え、裸のまま寝室を出た。
「小春、わたしも手伝う」