最後の夏、君の太陽に。
あっという間に、俺はおにぎりを完食した。

「ごちそうさま」

胃袋だけでなく、心も満たされ、俺は心地よい気持ちになった。

「ねぇ、川合くん。あのさ、下の名前で呼んでもいい?」

彼女が言う。

「いいよ」

「じゃあ、峻輝くん」

「はい」

なんだか凄く恥ずかしい。

ただ単に呼び方が変わっただけなのに。

「じゃあ、俺も莉央ちゃんって、呼んでいい?」

「うん」

「…莉央ちゃん」

「はい」

なんだか、むず痒い心地だ。

だけど、改めて俺達は運命の出会いだったんだなと、感じた。
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