最後の夏、君の太陽に。
「いらっしゃいませ!」

ドアを開けるなり、制服を着た女性の店員さんが笑顔で出迎えてくれた。

「2名様ですか?」
「はい」
「それでは……こちらの席へどうぞ」

通されたのは、2人がけの小さなテーブル席。
莉央ちゃんにソファの方へ座ってもらって、俺は通路側の椅子に腰かけた。
俺が何回か来ているこの店は、みんなも知っての通りコスパがいい。
その為か、学生と思しき人が多い。

「何にする?」

そう口にしつつ、見慣れたメニューを彼女に差し出す。

「やっぱり、ミラノ風ドリア食べたいかな」
「人気ナンバーワンだもんね」
「峻輝くんは?」

どうしようかな。
ミラノ風ドリアは被っちゃうし、、、

「カルボナーラ。あ、あとピザ分けよう」
「いいねえ」

そういうことになった。
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