最後の夏、君の太陽に。
翌朝起きると、キッチンでは母が弁当を用意し終わったところだった。

俺はコンビニ弁当でいいと思うのだが、これも母のこだわりで、手作りの物を持たせたいと、帰りが日付けの変わった後だとしても、きちんと持たせてくれる。

「おはよー」

「ん、峻輝おはよ」

ダイニングテーブルには、トーストがスクランブルエッグと共に皿に盛られ、置かれている。

俺はそれを口に運びつつ、時計を見た。

6時45分を指している。

急いでトーストとスクランブルエッグを平らげて、着替えると、母の作ってくれた弁当を鞄に詰めて、家を出た。

「行ってらっしゃい!」

母の声が、背後から聞こえた。
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