最後の夏、君の太陽に。
朝練習は、約1時間行った。

基本打ちから地稽古まで、みっちりとして、8時15分に終了した。

俺は素早く片付けをして、教室へ向かう。

いつも、朝練習があったとしても、教室へはなるべく早く入るようにしている。

昇降口で靴を履き替えて、教室へ入ると、窓際に一つの人影があった。

俺が近づくと、フッと振り返ってくる。

「倉田さん、そこ、俺の席だよ?」

またしても、彼女だった。

「あ、うん。ごめんね」

「まぁ、いいけどさ」

彼女はゆっくりと立ち上がって、右後ろの自らの席へ向かう。

「あのさ、川合くん。本当のこと、言うね」

「…」


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