その瞳は、嘘をつけない。
「あのさ、小山内さん。今ちょっといいかな?」

宴も酣、お手洗いに出ていた私は、個室に戻る途中で、同じく部屋を出ていた早坂くんに声をかけられた。
早坂くんとは、高校3年間ずっと同じクラスで、卒業後もクラス会で何度か会っているけど、あまり話したことはない。

どことなく恥ずかしそうな、そして含みのありそうな態度に、私も緊張してきちゃう。
この流れって、もしかして・・。
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