その瞳は、嘘をつけない。
クリスマスイブまであと5日。
世間はすっかりクリスマスモード。

去年も一人だったから、特に寂しさを感じることもない。
秀くんとクリスマスの計画を立てていたりしていなくて本当に良かった。

ただ、店長が11月に作ってくれたシフトでは、24日は早番、25日は休みになっている。
誰かと交代した方がいいかな。

「馬場くん、クリスマスの予定はー?」
「1人身にそれ聞くなんて嫌味ですか?」
「んーん。私も1人身だし。馬場くん休み欲しかったら代わるよー?」
「えぇ!?刑事さんと別れちゃったんすか!?」
「私にそれ聞くの?」
「いや、すんません。
じゃ、お言葉に甘えて交代してもらってもいいすか?
学部のやつらがパーティーやるって言ってたんで。」
「どーぞどーぞ。」

こうして、25日も出勤することにした。
家で一人で過ごすより、間違いなく健全。
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