もう一度、愛してくれないか

昨夜はあわただしくシャワーを浴びたあと、明け方までまんじりともせずに、リビングのソファに座ってスマホをじーっと見つめていた。

トークの画面にたった一度、ふきだしが現れたあのとき以来、もうなんの反応もなかった。

おれは、洗ったまま乾かしもしなかった髪を、苛立たしげに、がしっ、と指で掻き上げた。

……紗香。
こんな時間に、どこで、なにを、やってるんだ⁉︎

……まさか、あの歳下のホスト(推定)と、一緒にいるんじゃないだろうな⁉︎

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