もう一度、愛してくれないか
「この一週間、大阪で真也さんと生活してみて、あなたは別にあたしがいなくても、ちゃんと暮らしていける人だとわかったわ」
……ちょっと、待て。
「平日は会食で夜遅いし、休日は接待ゴルフでしょ?この前の日曜日は、疲れてるでしょうに、あたしが大阪にいるからって、どこかへ連れ出そうとしてくれて、却って気を遣わせちゃってごめんね」
……いったい、何の話をしている?
「そもそも、結婚しているったって、こんなに長い間『別居状態』ですもんね。
……こんなんじゃ『夫婦』って言えないかもね」
おまえ、もしかして……
「……だから、あたし」
紗香が凛とした目で、おれを見据えた。