もう一度、愛してくれないか

結局、目が冴えてあまり眠れないまま、朝を迎えた。

人の気も知らず、妻は隣で爆睡している。
あどけない顔をして、幸せそうに眠っている。

思わず引き寄せて、ぎゅーっと抱きしめる。
朝が超弱い彼女は、こんなことくらいでは起きない。

「……ぅん……」

くちびるから(わず)かに漏れ出た声を、おれのくちびるで塞ぐ。

……あぁ、なんてかわいい。

もう一度、ぎゅーっと抱きしめる。


絶対に、よその男なんかに渡さない。
紗香は未来永劫……おれのものだ。

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