卒業
着信1件
新着メール8件
着信は瀬野尾くんからだった。
そしてメールが瀬野尾くんから2件届いていた。
指がメールを開くのを躊躇した。
開封せずにおこうかとも思った。
けれど私は震える手でメールを開いた。
瀬野尾くんからのメッセージ2件
【 大丈夫?今日は温かくして早く寝ることー 】
【 返信なかったから電話かけた、ごめんね
ムリしないこと
また良くなったら食べにいこう
いつでも連絡してね
おやすみ 】
もう…………
ずるい…………
また涙が出ちゃったじゃない。
瀬野尾くんのバカ……
どうしてこんなに優しいの…………
私はメールを閉じると、会社へ休みの連絡を入れた。
もう目を開けているのが限界だ。
這うようにして布団に潜り込むと、きつく目を閉じた。そして、何も考えず深い深い眠りについた。
私の頬には涙の筋が途切れることなく続き、枕を濡らした…………。