卒業
学校祭の午前中は、私と朋子と男子ニ人で受付当番をした。
男子二人はカメラマンとして、私と朋子はパソコンに入った写真のデータを印刷する係り。
たくさんの生徒がお客さんとしてやって来た。
思った通りとても盛り上がり、何度も友達を変え来てくれる人もいた。
あっという間にお昼になった。
もうすぐ午後の交代メンバーが来る予定。
その子達が来たら、今度は私たちが学校祭を楽む番。
しかし、12時過ぎても交代メンバーは現れない。
男子二人はお腹が空いたとうなだれていた。
私と朋子が、もういっていいよと彼らに言うと、彼らはたいそう嬉しそうに教室を後にした。
それから30分過ぎても交代メンバーが来ない。
すると現れたのが、朋子の彼氏だった。
どうやら午後から朋子は彼氏と、一緒に学校祭をまわる約束をしていたらしい。
私は朋子に
「いいよ、行ってきて。」
そう言うと、朋子は顔の前で両手を合わせて
『ごめんね、ありがとう!』
と言い残し彼氏と仲良く出ていった。