卒業




私は床に座り、ベッドにもたれ掛かかった。




そして、また昨夜の事を思い出した……




一気に色んなことが起きすぎて、本当に今でも信じられない。

でも、それは夢じゃなかったって教えてくれる人が今、目の前にいる…………。









私の目の前には、ベッドですやすや寝むる瀬野尾くん。






なんて可愛い顔してるんだろう………

赤ちゃんみたい………笑





瀬野尾くんの寝顔をみるのはこれが初めて……
どうして人は寝ているとき、こんなに無防備なのだろう。




こんな姿を見たら守ってあげたくなる……




私が、ずっとずっと……













それにしても瀬野尾くんの口……

少し半開きにして…………






私はイタズラ心で、瀬野尾くんの半開きの口に、そっと自分の指を近づけた。





………入るかな?





私の指がもうすぐ、瀬野尾くんの口に入るか入らないかという時。


< 83 / 87 >

この作品をシェア

pagetop