向日葵
「痛ぇだろ、普通に。」
外に出て、そのまま数十メートル進んだところで、先に口を開いたのは陽平で、あたしに向けて長いため息を吐き出した。
腕はダランとしたままで、足を止めて振り返ると、まるで悪びれてもいないような、そんな顔。
「何でお前があんな場所に居んの?
もしかして、男でも探してた?」
ククッと笑った陽平に、あたしは目を見開いた。
この人は、本当に一体何を言っているのだろうか。
時々、まるで考えてることがわからなくなる。
「それはあたしの台詞じゃない?」
「んだよ、ちょっと息抜きしてるだけじゃん。
毎日毎日白いご飯じゃ飽きる、って言うっしょ?」
「…だから他の女、ってわけ?」
「そういうこと。」
握り締めた自らの拳は怒りに震え、無意識のうちに唇を噛み締めてしまう。
散々人のことを疑って、そして殴って縛り付けて、なのに陽平はヘラヘラとしたまま。
「…誰の、お金でっ…」
「俺、頼んでねぇだろ。
お前が勝手に俺に金くれてただけじゃね?」
「―――ッ!」
本当に、自分の馬鹿さ加減に呆れた瞬間だった。
結局陽平は、あたしのことを便利な道具としてしか考えてなくて、都合のいい女を演じさせられていたと言うことか。
『この女は、俺が拾ったんだ。
だから、何しようと俺の勝手じゃね?』
『お前は俺の道具なんだから、俺とだけヤってりゃ良いんだよ!』
これが、本来の陽平の姿。
「そういうことだし、わかったら離せよ!」
外に出て、そのまま数十メートル進んだところで、先に口を開いたのは陽平で、あたしに向けて長いため息を吐き出した。
腕はダランとしたままで、足を止めて振り返ると、まるで悪びれてもいないような、そんな顔。
「何でお前があんな場所に居んの?
もしかして、男でも探してた?」
ククッと笑った陽平に、あたしは目を見開いた。
この人は、本当に一体何を言っているのだろうか。
時々、まるで考えてることがわからなくなる。
「それはあたしの台詞じゃない?」
「んだよ、ちょっと息抜きしてるだけじゃん。
毎日毎日白いご飯じゃ飽きる、って言うっしょ?」
「…だから他の女、ってわけ?」
「そういうこと。」
握り締めた自らの拳は怒りに震え、無意識のうちに唇を噛み締めてしまう。
散々人のことを疑って、そして殴って縛り付けて、なのに陽平はヘラヘラとしたまま。
「…誰の、お金でっ…」
「俺、頼んでねぇだろ。
お前が勝手に俺に金くれてただけじゃね?」
「―――ッ!」
本当に、自分の馬鹿さ加減に呆れた瞬間だった。
結局陽平は、あたしのことを便利な道具としてしか考えてなくて、都合のいい女を演じさせられていたと言うことか。
『この女は、俺が拾ったんだ。
だから、何しようと俺の勝手じゃね?』
『お前は俺の道具なんだから、俺とだけヤってりゃ良いんだよ!』
これが、本来の陽平の姿。
「そういうことだし、わかったら離せよ!」