向日葵
ヒマワリ
あれから、あたしの生活は少しばかり忙しくなり、そして賑やかにもなった。
気付けばもう8月も終わりに差し掛かろうとしていけど、でも、暑さだけは大した変化もないように感じてしまう。
相葉サンとクロは着々と開店準備を進めているようで、あたしにはよくわからない話をたまにしたりもする。
智也は相変わらず彼女が出来ないようだけど、まぁ、ファイトって感じだ。
で、時間見つけて香世ちゃんの病院に通ったりと、何だかんだで忙しいんだけど、でも、おばあちゃんの煮物が恋しくて、結局あの街に戻ることはしなかった。
「夏希、牛乳買っとけって言ったじゃん。」
そう、クロは我が家の冷蔵庫を開け、その前で口を尖らせていた。
決して広くはないあたしのワンルームにクロが住み着いたのは、あれからすぐのこと。
クロが居て、そして一緒にテレビもやってきて、益々部屋が狭くなったのは言うまでもないけど、それでもまぁ、楽しかったらからそれで良いと思った。
シングルのベッドに身を寄せ合って眠り、夢物語のように将来を語りながら、眠りに堕ちる。
たまに二人でおばあちゃんちでご飯食べさせてもらって、いつの間にやらクロも、彼女の煮物のファンになったらしい。
“孫が増えたわね”と、そう顔をほころばせてくれるおばあちゃんの優しさが、あたし達には少しばかりくすぐったかったんだけど。
そういえばこの前、香世ちゃんとも3人でランチしてさ。
ママもおばあちゃんも出来て、クロは密かに嬉しそうな顔してて、何だか見てるこっちまで笑っちゃった。
陽平は執行猶予が取れたらしいけど、頑張れとだけ電話で伝え、会いに行こうとは思わなかった。
まぁ毎日、そんな感じで楽しいんだけど。
「牛乳なんか飲んで、それ以上身長伸ばすつもり?」
「つか、お前が飲め。」
「やだ、不味い。」
「我が儘。」
「うるさい。」
べーッてしたら、クロは“変な顔”と、そんなあたしを一蹴した。
部屋の中が暑すぎて、冷蔵庫からの冷気を浴びていると、もう怒る気力もなくなってしまうんだけど。
気付けばもう8月も終わりに差し掛かろうとしていけど、でも、暑さだけは大した変化もないように感じてしまう。
相葉サンとクロは着々と開店準備を進めているようで、あたしにはよくわからない話をたまにしたりもする。
智也は相変わらず彼女が出来ないようだけど、まぁ、ファイトって感じだ。
で、時間見つけて香世ちゃんの病院に通ったりと、何だかんだで忙しいんだけど、でも、おばあちゃんの煮物が恋しくて、結局あの街に戻ることはしなかった。
「夏希、牛乳買っとけって言ったじゃん。」
そう、クロは我が家の冷蔵庫を開け、その前で口を尖らせていた。
決して広くはないあたしのワンルームにクロが住み着いたのは、あれからすぐのこと。
クロが居て、そして一緒にテレビもやってきて、益々部屋が狭くなったのは言うまでもないけど、それでもまぁ、楽しかったらからそれで良いと思った。
シングルのベッドに身を寄せ合って眠り、夢物語のように将来を語りながら、眠りに堕ちる。
たまに二人でおばあちゃんちでご飯食べさせてもらって、いつの間にやらクロも、彼女の煮物のファンになったらしい。
“孫が増えたわね”と、そう顔をほころばせてくれるおばあちゃんの優しさが、あたし達には少しばかりくすぐったかったんだけど。
そういえばこの前、香世ちゃんとも3人でランチしてさ。
ママもおばあちゃんも出来て、クロは密かに嬉しそうな顔してて、何だか見てるこっちまで笑っちゃった。
陽平は執行猶予が取れたらしいけど、頑張れとだけ電話で伝え、会いに行こうとは思わなかった。
まぁ毎日、そんな感じで楽しいんだけど。
「牛乳なんか飲んで、それ以上身長伸ばすつもり?」
「つか、お前が飲め。」
「やだ、不味い。」
「我が儘。」
「うるさい。」
べーッてしたら、クロは“変な顔”と、そんなあたしを一蹴した。
部屋の中が暑すぎて、冷蔵庫からの冷気を浴びていると、もう怒る気力もなくなってしまうんだけど。