【完】名のないレター
「…そうか。俺そんな顔してたんだ」
俺はコーラを机に置いてから顔を両手で覆った。
「…まぁ、そうだな。でも、僕思うんだけど、もう告白すればよくない?」
俊は、正論の言葉を俺に投げかけた。
「……普通はそうだな。好きな人に直接告白すれば振られるか、カップルになれるか分かる。だけど、俺は違う。真奈だけには」
「…そう。お前が言うなら何も言うことはないよ。でも、言葉で伝わらきゃ分からないこともあるんだからな」
俊は目を細めて悲しい表情を浮かべてから俺に言ってどこかに去っていた。