【完】名のないレター

俺はしゃがみこんで、真奈が寝ている横でじっと目を瞑ってる真奈を見つめた。

気づかねーよな。

…真奈、なに考えてんだよ。

誰だよ、好きな人って。一人で考え事をしながら、俺は真奈の右手に手紙があった。

これ。俺が昔書いた手紙。

なんで…これ持ってんの。

「うーん」

 真奈は寝返りを打って、俺の方向へと向いてきた。

「真奈、真奈、真奈」

 真奈が起きていないのに、俺は名前を真奈の耳元で呼び続けた。

すると、真奈は急に右手をあげて、誰?と目を瞑りながら言った。
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