騎士団長のお気に召すまま
「この機に及んで嘘など言わぬ」
「……」
シアンは顎に手を添えて黙り込んだ。
それから顔をあげて、剣を鞘にしまう。
「分かりました。
フォルスト国王、あなたを王宮までご案内します」
その言葉にアメリアだけでなく、フォルスト王の護衛達も目を見開く。フォルスト王一人だけが頭を下げた。
「あなたの安全を守るため、我が青の騎士団の者も護衛につけましょう。ここはマリル港に近い。そこに船をつけるように手配します」
「感謝する」
それから国王は「船舶!」と部屋の外に向かって叫ぶ。
それと同時にシアンは「国王陛下に連絡しろ」と団員の一人に命令した。
「それからエディを確保しようと思うのですが、よろしいですか」
「ええ、もちろんです」
承諾したのはフォルストの役人だった。
「もとよりこの者はフォルストの者ではありません。
我々が騎士団に今回のことを相談するために、騎士団員を探しているときに、知っているものがいるから連れてくると言い出してその娘を連れだしただけなのです。
ご処分は騎士団長どのにお任せします」
「え、旦那!見捨てる気ですか!」
エディは目を見開いて懇願するが、フォルストの役人は振り返ると溜息を吐いた。
「見捨てるも何も、最初から拾ってもいません。
ただまあ、結果としては国王陛下の言う通りになった。そのことだけは感謝しますよ」
「そんな!」
「……」
シアンは顎に手を添えて黙り込んだ。
それから顔をあげて、剣を鞘にしまう。
「分かりました。
フォルスト国王、あなたを王宮までご案内します」
その言葉にアメリアだけでなく、フォルスト王の護衛達も目を見開く。フォルスト王一人だけが頭を下げた。
「あなたの安全を守るため、我が青の騎士団の者も護衛につけましょう。ここはマリル港に近い。そこに船をつけるように手配します」
「感謝する」
それから国王は「船舶!」と部屋の外に向かって叫ぶ。
それと同時にシアンは「国王陛下に連絡しろ」と団員の一人に命令した。
「それからエディを確保しようと思うのですが、よろしいですか」
「ええ、もちろんです」
承諾したのはフォルストの役人だった。
「もとよりこの者はフォルストの者ではありません。
我々が騎士団に今回のことを相談するために、騎士団員を探しているときに、知っているものがいるから連れてくると言い出してその娘を連れだしただけなのです。
ご処分は騎士団長どのにお任せします」
「え、旦那!見捨てる気ですか!」
エディは目を見開いて懇願するが、フォルストの役人は振り返ると溜息を吐いた。
「見捨てるも何も、最初から拾ってもいません。
ただまあ、結果としては国王陛下の言う通りになった。そのことだけは感謝しますよ」
「そんな!」