【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
「...こんな所、始めてきたんだもん。そりゃあ怖いよ」
「そんなに怖いのか?」
「うん...」
「なら、手でも繋いでやろうか?」
「どえ!!?」
「...バカ、冗談だ冗談」
「...」
でっ、ですよねー...。
ちょっと期待しちゃったけど
あの蘭君が、手なんか繋いでくれるはずないもん。
からかわれただけなのに、鏡で見なくても分かるくらい、顔は真っ赤っ赤で。
だけど。
正直...そのからかい方は...反則だよ。
好きな人にそんなからかい方されたら、キュン死にもんだよ。
幸せすぎて、私今なら死ねるかもしれない。
「ねえ蘭君...ほんとに手繋いじゃう?」
「バカ言ってんじゃねーよ。ほら、さっさと行くぞ。歩夢が待ってる」
「...うん」