【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。





「ら、蘭君こっち...」



役に立ってるかは分からないけど...

これでも一応、歩夢さんに蘭君のこと頼まれてるんだから...。

お世話係として、蘭君を護る義務が私にはあって。


私達を取り囲む3人の間に出来た隙間から、蘭君の怪我してない手を引っ張って逃げようとしたのに。



「...おっと!」


「きゃ...っ!」



強い力で、私と蘭君を引き離す金髪の男。


男の力があまりにも強すぎて
ーーードサッ!とその場で尻もちをついてしまった。




「逃げようとしただろ?今。
残念ながらそうはさせないぜ。
だって、百目鬼蘭を潰す絶好のチャンスだもんな〜」


「いやー、前から気に食わない面してると思ってたが、本人目の前にすると、もっと気に入らねえ...」


「怪我してるって聞いてやってきたが...今なら俺らでも倒せそうだな〜。百目鬼、腕1本しか使えねえみてえだし〜?
ぷっ、無敵の紫蓮想の総長が怪我とかマジだせぇ」




煽るようなものの言い方。


完全に蘭君を下に見てる...この人達。



ケガ人相手に、しかも3人で喧嘩売るなんて...卑怯すぎるよ。





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