【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
えーーーーっと......誰ですか?
「おい」
「はっ、はい!?」
低いハスキーボイスが、私の耳の中に殴り込み。
緊張して固まっていると、急に空が暗くなり始めて雲行きが怪しくなってきた。
これは...なんだか嫌な予感が......。
「アンタだろ...?最近百目鬼さんの周りをうろちょろしてるって女は」
「ど...うめき?」
「百目鬼蘭さんのことだよ。」
「ああ!!蘭君の苗字か!!
確かに百目鬼って言ってた覚えが...」
「...おい、今なんつった?」
「へっ?百目鬼...?」
「違う、百目鬼さんの下の名前」
「ああ!蘭君??」
「蘭"君"!!!!!???
アンタまさか百目鬼さんの女か!?」
「...?違いますけど...??」
「じゃあなんで百目鬼さんのことを"君"呼びしてんだよ!!!!
あんたまじでふざけんなよ!!!!」
「えっ!?ちょっ!!!!」