【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
*
「ああ、あいつは橋川未知(はしかわ・みち)。
紫蓮想の幹部の1人だ。
女好きだが悪い奴じゃない、別名”歩く下品”だ」
「へ...へぇ...」
場面変わって、私は蘭君と2人ですぐ近くにあったファミリーレストランに来ている。
さっきまでチャラ男...未知さんも一緒だったんだけど。
女の子とデートの約束をしていたらしく携帯が鳴りっぱなしで、メニューを注文する前にさっさと帰っていった。
まあ私的には蘭君と二人っきりになれて、好都合だけど。
「おい」
「どうしたの?」
「トマト食うか?」
「ぶっ!!!!」
蘭君ってば、自分でサラダを注文したくせに
フォークでトマトを突き刺して、私の口元に持ってくる。
なにこれ...
なにこれ!!
これはあの、伝説の『あーん』ってやつじゃないですか!!!!