【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
*
とにかく自由に過ぎていく日々は、なんとも心地よく、何度も私を不安にさせる。
春爛漫。
お金持ちの光花の家は、それはそれは立派なお庭があって。
桜の木が何本も豪邸の周辺を華やかにしていた。
その立派なお庭で、お花見をした帰り道。
「「あっ」」
雑誌に載ってるモデルのように人目を引く浴衣姿の歩夢さんとバッタリと会った。
「久しぶりだね、彩羽ちゃん」
「お久しぶりです...って、歩夢さんどこかへお出かけですか?」
「ううん、今終わったとこ。
親族で集まってお花見してたんだ」
「へぇ〜!だからそんな綺麗な格好してるんですか...。
思わず惚れてしまいそうでした...」
「...ダメだよ彩羽ちゃん、そんな事冗談でも言っちゃ」
「...へ?、どうしてですか?」
「ん?だって君、蘭と付き合ってるんでしょ??」
「...............はい?」