【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
「なんですかこれ...」
大量の駄菓子を見て気が抜ける。
懐かしさ全開の大量のお菓子は、全部昭和時代に流行ったものばかりだった。
「見りゃ分かんでしょ、お・も・て・な・し」
「あのね...っ、未知さんいい加減にしてください」
「なにが?」
変に気を使われるより、この軽い表情の方がーーーイラッときてしまう私は、頭の固い女なんだろうか。
「わたし、蘭君と付き合ってないんですけど」
「あらほんと」
「〜〜〜っ!!噂取り消してください!!」
「でももう言っちゃったし??」
”それに”を付け加えて、狭いスペースの段ボールソファが潰れても構いやしないと、私の横に座る未知さん。
ーーーそして
「君、蘭のこと好きなんでしょ?
だったら君に損はないじゃん」
「...っ!!」
ーーードックン
囁かれた言葉に鼓動と顔の表情が崩れてしまった。
あの日、1回の出会いだけでバレてしまうなんて...
もしかして私、顔に出やすい女なのかな...?