【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
心臓がまだドキドキ鳴ってる。
知りたくもない現実を見ちゃったからかな?
でも、どう足掻いたって蘭君の隣に今いるのは丸川さんだから...
仕方なく、ほんと仕方なく
ピンク色の蛍光灯に晒されてるホテルに背を向けて帰った。
*
次の日
もう2日も無断で休んでる学校を今日も休んで、黒いフードを深く被りながら、私は虐待を受けていた子供の家の前まで来ていた。
私の住んでるアパートから近いからかな?
安心感よりも緊張感が増す。
こんな事...お母さんにバレたらきっと怒られる。
でも、蘭君に言われたことがもし現実に起こってたとしたら...
想像するだけで怖い。
...私があの子を助けようとしたせいで、もしあの暴力男の逆鱗に触れていたら
わたし、蘭君の言う通り人殺しだ。
責任も取れないくせに、簡単に人を助けようとするなんてバカみたいだ。
だからその責任...最後まで取ろうと思う。
私、あの子を助けるよ。
あの子の父親を警察に届けて、あの子を守る責任、最後まで持つから。