【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
父さんと母さん...まだ起きてんのかよ。
朝起きて謝ろうと思ったけど、お昼のことは今のうちに謝っておいた方が、このモヤモヤも消える。
俺は昨日のことを母さんに謝ろうと母さん達の部屋のドアノブに手を伸ばした。
すると。
「もう限界よ!!
子供たちの面倒を私にばっかり押し付けて!!
夜は遅いし、あなた浮気してるんでしょ!?」
「浮気!?するわけないだろ!!
それに専業主婦なんだから子供の面倒くらいお前が見て当然だろ!!」
「鈴はあなたと遊びたがってるのよ!?
父親として少しは鈴の気持ちも考えてあげたらどうなの!?」
「なにが鈴だ!!
お前には鈴のことしか頭にないのか!!」
一緒に暮らしてるのに気づかなかった光景は、あまりにも残酷で。
息を呑むのも辛いくらいに、吐息が漏れる。
父さんと母さん...俺と鈴の前では仲良くしてるのに
なんで急に喧嘩なんかしてんだよ...。
いや、俺らの前だから、夫婦を演じてただけか?
なら父さんと母さんは......。