【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
ただバカみたいに、仲間と笑っていられる自分が好きだ。
だが
やっぱり思い出す、父さんから受けた傷跡へのトラウマ。
まだ...消えねえ。
何度引っ掻いても
何度洗っても
何度忘れようと悪いことに手を伸ばしても。
父さんの呪縛からは逃れられない。
あんな父親でも、俺を最後まで捨てようとはしなかった。
あの時隣人さえ来なければ
俺は助けを求めたりなんかしなかったのに。
少しでも父さんを裏切ってしまった自分が憎い。
なあ...父さん。
あんたはいつ、俺の心の中から消えてくれるんだ?
俺、毎日毎日あんたが夢に出てくるんだよ...。
笑って俺の首を絞めるあんたが...。