【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
なぜかノリノリな未知さんに背中を押され、バイクの後ろに跨った。
うう...未知さんの運転、めちゃくちゃ荒らそう。
「落ちないように、ちゃんと俺のお腹に手を回してね〜」
軽いノリで言っちゃってくれてますが
正直まだ、未知さんのことただのチャラ男としか思ってないから...やらしく見えてしょうがない。
「彩羽ちゃん」
バイクを発進させる前に、歩夢さんが私の頭をヘルメット越しに撫でる。
気のせいかな...?
歩夢さんの顔、少し不安そうだ。
「...蘭のこと、よろしくね」
「...」
「どんなに酷いこと言われても、蘭の側から離れなかったのは君が初めてだから...。
俺も未知も君に賭けてるんだ」
「...」
「愛される喜びを、蘭には知ってほしいから。
あの凍ってしまった闇を君が溶かして...ね?」
「...はい!」