【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
それから、朝と夜が繰り返され
待ち続けて多分2日は経ったと思う。
ご飯も水分補給もなしで、さすがに2日はきつい。
マンションの前で寝れるわけないから、おまけに寝不足ときた。
「ら...っ、くん」
ねえ、いつ帰ってくるの?
私、大人しく待ってるんだよ?
信じて待ってる。
ずっと...信じて...
焼けるような痛みが、ジワジワと喉の奥を侵略していき、声が出ない。
でも、頭だけはふわふわしちゃって、ああ...意識が遠のいていくのが分かった。
ーーーコツコツと、どこか懐かしい靴の音が私の目の前に止まる。
ゆっくりと顔を上げると
ボヤける視界には、子供がぐちゃぐちゃと適当に描いたような絵みたいな、蘭君の顔が映った。
「普通...2日も待つか?」
「...」
「やっぱお前、おかしい」