【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
「ほら、水持ってきたぞ」
寝室に戻ってきた蘭君は、吐息が異様に漏れてる私の前にペットボトルを差し出す。
手を伸ばして受け取ろうとしたけど、力が入らなくて
ペットボトルを床に落としてしまった。
それを蘭君が拾う。
「ごめっ...」
「こんなになるまで、なんで俺に構うんだ」
「...えっ?」
「なんで離れていかないんだ。
おかしいだろ、俺と一緒にいたって苦しいだけなのに」
突き放そうとしても上手くいかない。
その焦れったさが、余計蘭君をイライラさせていた。
「苦しいだけでも、いいよ」
「...」
「苦しくても一緒にいたいもん。
だって私、蘭君ことが好きだから」
「ーーーッ!?」
「好きすぎて、ほんとどうにかなりそうで
毎日毎日蘭君のことばっかりで...だから...っ...」