【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
泣きながら吐いた重い愛は、蘭君の顔をひどいくらいに歪ませていた。
ペットボトルのキャプが数回回され開いた。
それに口をつけた蘭君が、水を口いっぱいに含み
ーーーそして。
「んっ...」
私の口の中に流し込む。
熱を帯びた喉が、冷えていく。
気持ちいい...
もう水は私の喉を通過したのに
角度を変えて何度もキスしてくる蘭君は、なんだかとっても辛そうで。
それに気づかないフリをする私は...ほんと、嫌なやつだ。
「いろは」
「...どうしたの、蘭君」
キスをやめて、今度は私の服を脱がしていく蘭君。
「だ...っ!ダメだよ蘭く...っ...」
「本当に俺のことが好きならやらせろ」
「...っ...!?」
「寒いんだよ...、違う女を何回抱いたって、熱はやってこない。
なら...お前ならって...」
「...」