【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。









チュンチュンと、目覚ましがわりに鳴った、小鳥の声で目が覚めた。



締め切ったカーテンのせいで、太陽の光を浴びれない。



「ふあ〜、よく寝た〜」



目を擦りながら、アクビ一発。


寝ぼけていたせいで、完全に油断していた...。



「おい」


すぐ近くから聞こえてきた低い声に、肩がビクッと揺れる。



目を何回も閉じたり開いたりした。


なんだかいい匂いがするな〜ってだけで、とくに気にしていなかったけど...。


顔のすぐ近くにある蘭君の胸板。


ほどよくついている筋肉に、朝から大胆にドキドキしてしまった。





「ごっ、ごめん!!」



わざとじゃないから、すぐに離れた。


蘭君は不機嫌そうにベッドから起き上がる。






「...お前のヨダレで、俺の服はびしょびしょだ」


「ひえ!?うそ、恥ずかしい!!」


「お前な...恥ずかしがる前に謝れよ」


「ご...ごめんなさい」





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