【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
*
「なっ...なんで蘭君デートに誘ってくれないの〜〜〜!!!??」
あっという間に夏休みの半分が終わっていた。
高校3年生、学生最後の夏にさっさと済ませる宿題ほど悲しいものはない。
彼氏持ちの夏休み
想像してたイチャコラな世界はどこへやら...。
「うっ...うっ...蘭君ひどい、ひどすぎる」
蘭君をデートに誘っても
"バイト"の一点張りで私に構う様子なし。
も...もしかして
もう私に飽きちゃったとか?
そもそも私とは遊びで付き合ってたとか?
ひどいよ蘭君。私には蘭君しかいないのに...。
蘭君のせいでお得意の妄想が被害妄想に変わる。
冷房が効いた部屋で、ベッドに横たわりながら
携帯画面ばっかりチラチラと覗いてた。
すると