【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
「声かけてみる?」
逆ナンなんて恥ずかしい。
でもしょうがないじゃん。
光花が気に入っちゃったんだから。
「いいねー、彩羽攻めてんねー!
やっぱ男を手に入れるには自分から漁りにいかなきゃね」
そんな綺麗な顔しておいて、よく言うよ。
漁らなくても、寄ってくるくせに。
でもなぜか光花は、告白を1度も受け入れた事がない。
追いかけられるより、追いかけたい。そんな恋愛に憧れを抱いているらしい...
贅沢な悩みだよね。
顔が整ってる人の悩みって、ほんと小さいことだと思うの。
私なんて、髪の毛がすぐに乱れちゃうから茶髪を2つに縛って。
童顔のせいで色気がないと言われ。
おまけに背だって低いし、スタイルがいいわけじゃない。
ちなみに彼氏いない歴=年齢
周りは彼とイチャイチャしてるのに...私は友達の存在だけで満足しちゃってる。
でも、それでも幸せだと思えるのは
不良が怖いとかなんだかんだ言いながら
皆がいい人だってことを知っているから。
この世界に入って気づいた。
純粋な気持ちがあるから、悪ぶってみたくなることを。