【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
*
放課後、蘭君と肩を並べて大っ嫌いな坂道を歩いていると。
「昼に言ってた1年の男とは、本当に友達になったのか?
お前の妄想じゃなくて?」
なんだかんだで彼氏としては気にしてくれてるみたい。
嬉しくて、ニヤけてしまう私の頬を蘭君が手で引っ張った。
「いひゃいよ!!」
「真面目に聞いてんだよ、こっちは」
「と...っ!友達にはなりました!!」
「俺がいるのに、なに他の男に尻尾振ってんだ」
「だ...っ、だって可愛かったんだもん」
「...」
「男友達が出来たっていうよりは、女友達が出来た!みたいな?」
「...意味わかんねえ」
「もう一度説明しようか?」
「...ナメてんのかお前」
怒りが収まらないのか、私の手から飲みかけのコーラの缶を奪って、ごくごくと一気に飲み干す蘭君。
コーラを喉に通す度、蘭君の喉仏が上下に動いて...思わず見とれてしまった。
...って。
そうじゃなくて!!