【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
見るからに相性の悪い2人の言い合いを、苦笑いで見ていた。
できることなら鈴君と出会う前に戻ってほしい...。
蘭君のこともあるし
正直鈴君とは関わりたくないんだよね...。
「鈴くん...私彼氏いるから、その。
誘われても困るっていうか...」
「えっ...!?
彩羽先輩彼氏いたんですか!?
ちょっとショックだな...」
「あはは、ごめんね」
素直な鈴君を嫌いにはなれない。
そもそも、蘭君の弟と一緒の名前だから嫌うっていうのは、ちょっと違う気がする。
「ほら、振られたお祝いに卵焼きやるから、さっさと消えな」
「先輩、ほんと美人なのに口悪いですね...。
でも卵焼きはもらいます、大好きです」
「ちゃっかりしてんのね...あんた」