【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
「えへへ...今日のご飯はいつもより美味しくできたんだ。
花嫁修業ってやつですね」
「誰の花嫁になる気なんだ?」
「もちろん!蘭君に決まってるじゃん」
君の体の奥底から放たれる言葉一つ一つが、俺にとって1番の愛で。
ああ、こいつは愛しさを詰め込んだような存在だ。
もう彩羽しかいらねえ。
俺に愛を与えてくれる、こいつがいるだけで満たされる...。
「ちょっ蘭君!!ご飯食べてよ!!」
「まだ眠い」
せっかく飯を作ってくれたのもそっちのけ。
今は腹より心を満たしたい。
彩羽をソファに追い込んで、無理矢理膝枕をさせた。
多分きっと、こいつは気づいてない。
俺の方が...何倍もお前に依存していることを。
「いろは」
「なーに、らん君」
「愛してる」
「...っ」
「...不意打ちってやつだ、な?」
「ばっ...ばか!ズルいよ!!
それに私の方が絶対に蘭君のこと愛してるもん!!」
「どうだか」
「ほっ、ホントだもん!!」