ヘタレなボクが愛した人
待ち合わせた場所は…

昔、ありさちゃんとよく遊んだ公園だった。

どうやらボクのほうが早くついたみたいで、ありさちゃんの姿はまだない。

しばらくしてありさちゃんは現れた。

「ありさちゃん!」とボクは声をかけた。

「順也さん?お待たせしてしまってスイマセン」とありさちゃんは言う。

「大丈夫だよ〜」と言うボク。

いつもよりだいぶナチュラルに仕上げられているのに、それでもありさちゃんは充分にカワイイ。

「一瞬、誰かわかりませんでしたよぉ〜すっごいイケメンさんに仕上がってるから」とありさちゃんは言いながらボクの方に近づいてきた。

「ありさちゃんも、いつもと雰囲気違う…」ボクがそう言うと、ありさちゃんは照れるように笑った。

「とっ…とりあえず!行こっか」とボクが言うとはいと小さく返事してくれた。

お互いに緊張してるのか、あまり会話が出来ない。

そして下だけを見て歩いてたボクは気づいたら、隣にありさちゃんはいなかった。

慌てて顔を上げてあたりを見渡すと、ありさちゃんは、数人の男性に囲まれていた。
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