ヘタレなボクが愛した人
デート前日、ボクは優に付き合って貰って、とあるお店に来ていた。
アクセサリーを取り扱うお店。
ありさちゃんにどーしても何かプレゼントしたかった。
ボクは今までそんなことを思える自信や勇気は無かったけど、最近思えるようになった。
「ありさちゃん、どんなのがいいかな?」とボクは言いながら、ネックレスやら、リングなど見ていく。
もちろん、イヤリングも素敵で。
今回のデートでは前回伝えられなかったほんとの気持ちを伝えようと思っている。
「…あ、これかわいい!」とボクが言うと、優は「ん?どれ?」と言ってボクが指指す方を見た。
「これ?確かに可愛いね」と優は嬉しそうに見てくれた。
ボクが色々見てると、優のスマホがなった。
どうやら電話らしい。
電話に出た優は『ゆっくり見てて』と口パクをして、そのまま店を出ていった。
「これも可愛いなぁ」なんてボクは独り言を呟いてみる。
店員さんが声をかけてきた。
「彼女へのプレゼントですか?」って。
「まだ違いますけど、そうなればいいなぁって思ってるんです。ずっと片想いしてきた相手ですから」とボクは笑いながら正直に言う。
「あら、素敵ですねぇ。プレゼント渡して告白ですか?」と店員さんは言う。
「はい。そのつもりです。けど、そんなに高いものは買えませんから…」とボクが言うと、
「なら、こちらはどうでしょう?」と店員さんはショーケースをさした。
「エレガントで上品な大人の女性を演出しますよ」と店員さんは言った。
その話くらいで、電話を終えた、優が戻って来た。
店員さんが言った方に目線を向けた優は
「…キレイ…」とぼやくように言った。
「でしょう?こちらのブローチは東條晴香様がデザインされたんですよ」と言われた。
やっぱり、お姉ちゃんのデザイン!
これがいいなぁって食い入るように見てると、
「せっかくこんな素敵なもの紹介してもらったんだし、これにしましょうか」と優は言う。
金額を見ると、確かにさほど高いものではない。
ボクは頷いた。店員さんは嬉しそうにラッピングしてくれた。そして
「頑張ってくださいね!」と笑ってくれた。
ボクたちはありがとうございますと言ってそれを受け取り、店を後にした。
「順也さん、悪いんですけど、今からスタジオ向かいます」と優は言った。
「えっ?お休みなのに?あっ、もしかしてさっきの電話それだったんですか?」とボクが言うと、
「K(キング)が新曲のデモ音源出来たから聴いてほしいって言ってるんだよね」と優に言われて納得した。
珍しいな。Kが作るなんて。
「歌詞とかは仕上がってるの?」とボクが聞けば、行けばわかるんじゃない?と返された。
ボクたちは、優の運転する車で、スタジオに向かった。
スタジオにつくと、みんな揃っていて、
「悪いな。休みに呼びつけて」と言った。
「Kお前が曲作ったって珍しいよな?」とボクが言うと、「俺は歌詞を書いた」と葵はいった。
そういってデモ音源のCDを渡された。
「聞いてみて、編曲してくれ」とJに言われた。
「明日以降でもいいですか?順也さん、明日はとても大切なうちの姉ちゃんとのデート控えてるので」と優が言った。
「マジかよ?!それをもっと早く言えよな!まあとりあえず、急がねぇから次のライブまでに仕上げてくれ」とJは言った。
「あ、今回のテーマはお前だからな。ちょっぴり切ない片想いをベースにして、みんなで仕上げたから後頼むぞ!」とKは言った。
ボクは大きく頷いた。
ボクはその音源をiPodにコピーし、イヤホンを耳に入れて聞いてみた。
うん。確かに、曲調、歌詞は完璧に仕上がってる。
ここにどうドラムの音を加えるか、ポイントになりそうだ。
この歌詞が上手くはまり、打ち消されないように、ドラムを入れなくちゃいけない。
うーん、難しいなぁ。
葵とKはいきなり笑いだした。
「そんな険しい顔すんなや。まあゆっくりな?」とJに言われて、ボクは険しい顔をしていたのだと自覚する。
「とりあえず、明日に備えて帰りましょ?」と優に言われてボクは帰ることにした。
優の運転する車に乗り込んだボクは助手席に座りながら、改めてデモ音源を聞いた。優の車にCDを入れて。
一緒に聞きながら、「どうですか?ひらめきますか?」と優はいってくる。
「正直言うと難しい」とボクは答える。
「…でしょうね…」優はその一言だけを言って後は何も言わなかった。
その後、家につくまでは無言だった。
アクセサリーを取り扱うお店。
ありさちゃんにどーしても何かプレゼントしたかった。
ボクは今までそんなことを思える自信や勇気は無かったけど、最近思えるようになった。
「ありさちゃん、どんなのがいいかな?」とボクは言いながら、ネックレスやら、リングなど見ていく。
もちろん、イヤリングも素敵で。
今回のデートでは前回伝えられなかったほんとの気持ちを伝えようと思っている。
「…あ、これかわいい!」とボクが言うと、優は「ん?どれ?」と言ってボクが指指す方を見た。
「これ?確かに可愛いね」と優は嬉しそうに見てくれた。
ボクが色々見てると、優のスマホがなった。
どうやら電話らしい。
電話に出た優は『ゆっくり見てて』と口パクをして、そのまま店を出ていった。
「これも可愛いなぁ」なんてボクは独り言を呟いてみる。
店員さんが声をかけてきた。
「彼女へのプレゼントですか?」って。
「まだ違いますけど、そうなればいいなぁって思ってるんです。ずっと片想いしてきた相手ですから」とボクは笑いながら正直に言う。
「あら、素敵ですねぇ。プレゼント渡して告白ですか?」と店員さんは言う。
「はい。そのつもりです。けど、そんなに高いものは買えませんから…」とボクが言うと、
「なら、こちらはどうでしょう?」と店員さんはショーケースをさした。
「エレガントで上品な大人の女性を演出しますよ」と店員さんは言った。
その話くらいで、電話を終えた、優が戻って来た。
店員さんが言った方に目線を向けた優は
「…キレイ…」とぼやくように言った。
「でしょう?こちらのブローチは東條晴香様がデザインされたんですよ」と言われた。
やっぱり、お姉ちゃんのデザイン!
これがいいなぁって食い入るように見てると、
「せっかくこんな素敵なもの紹介してもらったんだし、これにしましょうか」と優は言う。
金額を見ると、確かにさほど高いものではない。
ボクは頷いた。店員さんは嬉しそうにラッピングしてくれた。そして
「頑張ってくださいね!」と笑ってくれた。
ボクたちはありがとうございますと言ってそれを受け取り、店を後にした。
「順也さん、悪いんですけど、今からスタジオ向かいます」と優は言った。
「えっ?お休みなのに?あっ、もしかしてさっきの電話それだったんですか?」とボクが言うと、
「K(キング)が新曲のデモ音源出来たから聴いてほしいって言ってるんだよね」と優に言われて納得した。
珍しいな。Kが作るなんて。
「歌詞とかは仕上がってるの?」とボクが聞けば、行けばわかるんじゃない?と返された。
ボクたちは、優の運転する車で、スタジオに向かった。
スタジオにつくと、みんな揃っていて、
「悪いな。休みに呼びつけて」と言った。
「Kお前が曲作ったって珍しいよな?」とボクが言うと、「俺は歌詞を書いた」と葵はいった。
そういってデモ音源のCDを渡された。
「聞いてみて、編曲してくれ」とJに言われた。
「明日以降でもいいですか?順也さん、明日はとても大切なうちの姉ちゃんとのデート控えてるので」と優が言った。
「マジかよ?!それをもっと早く言えよな!まあとりあえず、急がねぇから次のライブまでに仕上げてくれ」とJは言った。
「あ、今回のテーマはお前だからな。ちょっぴり切ない片想いをベースにして、みんなで仕上げたから後頼むぞ!」とKは言った。
ボクは大きく頷いた。
ボクはその音源をiPodにコピーし、イヤホンを耳に入れて聞いてみた。
うん。確かに、曲調、歌詞は完璧に仕上がってる。
ここにどうドラムの音を加えるか、ポイントになりそうだ。
この歌詞が上手くはまり、打ち消されないように、ドラムを入れなくちゃいけない。
うーん、難しいなぁ。
葵とKはいきなり笑いだした。
「そんな険しい顔すんなや。まあゆっくりな?」とJに言われて、ボクは険しい顔をしていたのだと自覚する。
「とりあえず、明日に備えて帰りましょ?」と優に言われてボクは帰ることにした。
優の運転する車に乗り込んだボクは助手席に座りながら、改めてデモ音源を聞いた。優の車にCDを入れて。
一緒に聞きながら、「どうですか?ひらめきますか?」と優はいってくる。
「正直言うと難しい」とボクは答える。
「…でしょうね…」優はその一言だけを言って後は何も言わなかった。
その後、家につくまでは無言だった。