時を超えた王女と戦国武将達 中編

びびと信長は安土城に戻っている最中だ。

(やはり親の死には理由があったのか。
あやつは親が殺されたのに恨んでないように見えたのは気のせいか？

間違いなく言えることはびびは他の女の誰にも当てはまらない、甘っちょろい考えを披露するが自分を持っていて誰かに流されることは絶対ないだろう。)

｢おい、びび。着いたぞ。｣

(大人しいと思ったら...。)

｢信長様！お帰りをお待ちしてました。
びびは見つかりましたか？｣

出迎えに来たのは心配症の秀吉だ。

｢ああ。ここにいる。｣

｢ったく。お前ってやつは、信長様に抱きついて寝るとは。｣

秀吉はため息混じりにびびを見つめた。

｢良い。びびはこのまま俺の部屋へ連れていく。｣

信長は寝ているびびを秀吉に預けず、部屋へ行くまで離すことはなかった。