雪と断罪とそして、紅


「朱鷺の奴、何で一人でやっちまうんだよ……。みずくせぇじゃねぇかよ……」





「そだねー」





頷きながらハイボールを煽って、中華サラダを啜る。






「何で周さん死んじまったんだよー。まあ、凌は簡単に死なねぇよな!」






「そだねー」






グラスに氷とウイスキーと炭酸水を入れて、マドラーでかき混ぜる。






「天河ー、何であんなことしたんだよー!お前一人で抱えるには重てぇことなんだからもっと人を頼れよー」




「そだねー。あ、薄い」





薄かったからウイスキーを足して、ハイボールを煽った。





すると、才暉の目が据わった視線が僕に向けられる。






「もっと真面目に聞け!」





……真面目に聞いて何の得が?





声に出そうになる本音を飲み込み、「ごめんごめん」と謝ると、才暉は満足そうに鼻息を吐く。






あー、面倒。




ハイボールを煽ると、今度はウイスキーをロックでそのまま飲んだ。








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