雪と断罪とそして、紅
俺と黒代が付き合い初めてから少しした頃。
「どうした、そのアザ?」
ベッドの端で服を着る黒代の背中にアザがあるのを見つけた。
「え?あぁ、これ?何か寝てるときにぶつけたみたいで……」
黒代はそれを隠すように慌てて服を着た。
寝相が悪くて背中をぶつけた?
そんなことってあるのか?
そんな疑問を感じながらも俺は黒代に近付くと後ろから抱き締めた。
俺が半裸だからなのか黒代の体が暖かいのか分からないが、黒代の温もりが感じる。
「ねぇ、慎哉君」
「ん?」
黒代は体に回す俺の手に触れてくると、ぎゅっと握ってきた。
「慎哉君は……どんな私でも受け入れてくれる?」
何でそんなことを聞くんだ?
「当然だ」と頷くと、黒代は体を反転させて俺の首に手を回して抱きついてくる。