雪と断罪とそして、紅
「そうだな、お前達が虐めなんかするわけないよな」
パパは私達の背中を優しく撫でると、ママお一緒に同級生とその両親に近づいていく。
「うちの娘達は虐めなんかしていないと言っているが?もし、虐めをしているなら証拠を出してくれ」
証拠は同級生に聞き取れば分かる。
皆私達は虐めをしていたと答えるだろう。
まあ、答えられるなら……だけどね……。
私はアンジェリアと目を合わせると必死に笑いを堪えながらアンジェラの眠るベッドに登った。
そして、アンジェラの耳元で……。
「「アンジェラ、そろそろ起きてもいいよ……。もう飽きてきちゃった……」」
そう囁く。
「OK……」
意識を取り戻していなかったはずのアンジェラは笑いを堪えるように肩を震わせていた。
「パパ……ママ……?」
笑いが治まるとアンジェラは如何にも今目覚めたかのように目を開け、パパとママを見た。
「アンジェラ!」
パパとママは今にも泣きそうな顔で駆け寄ってくると、ママがアンジェラを抱き締めた。
「目が覚めてくれて良かったわ、アンジェラ……。私達の可愛い天使……」
ふふふ……ママってば、本当に私達のこと天使だと思ってるんだ……。
あー、声を出して笑いたい……。